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これはフライフィッシングですけどね

今回から、不定期に企業が行ったリブランディングをまとめていこうと思います。
事例として、そのブランディング施策を詳しく語るよりは「え!いまこんな感じなの!」といった驚き視点でまとめていこうかなと。

さて、第1回は釣り具メーカーの老舗、DAIWA(https://www.daiwa.com/global/ja/)です。

私、小中学生の頃、釣りが大好きでして、おそらく実家の裏がすぐ海だった環境からだと思うのですが、釣りばかりしている少年でした。

それこそ休みに朝早く起きて釣りに行くのはもちろん、お小遣いは釣り道具に、雨の日は録画した釣り番組をひとり観ているような少年。
いま思い返すと「釣り好きすぎ」ですね。

その頃からダイワのことはもちろん知っていて、その印象は「安心の国産ブランド」、「その中でも間違いない存在」で、感覚的には釣り具メーカー界のトヨタでした。

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今のDAIWAはこんな感じになっています

DAIWA新ロゴマーク
画像引用元:ダイワ グローバルブランドサイト

ロゴがめちゃくちゃオシャレになっています。
私の思い出のダイワはこれ↓だったので、「なにがあった!?」というのが最初の感想でした。

DAIWA旧ロゴマーク
画像引用元:ダイワ グローバルブランドサイト

そもそも今回、ダイワにスポットを当てたのもウインドブレイカーに入ったロゴが気になったからという「釣り」でなく「アパレル」がタッチポイント。
CIはブランドの軸として重要と再認識できました。

ブランディングをしていく上で、「旗印を立てる」のはブランディング成功の秘訣とよく言われていて、多くの人が関わり、多くのモノを生みだしていくブランディングプロジェクトには、ブレない軸となるものが必要になります。

CIはその象徴ともいえる役割を担っていて、今回のロゴはロゴを見ただけでダイワの目指す未来、どのような成長を志しているかが見えるような、「あっ!これからのダイワはそっちに進むんだね!」と、割と率直にそんな印象を受けました。

釣りの概念が変わっていった

冒頭にも書いた私の少年時代。
たぶん東京ではもっと早く時代が動いていたのだと思いますが、日本海側の田舎中学生だった私にとって「釣り」は今でいう「スポーツフィッシング」ではなく、娯楽ではあったものの「狩猟」に近いものでした(笑)。

スポーツフィッシングはその言葉すらなく、私の両親世代もそうでしたが「なぜ、食べない魚を釣るの?」って人が多く存在し、釣果で晩御飯が決まるような(決して貧乏ではなかったが)、キャッチ&リリースならぬキャッチ&イートが釣りでした。

要は日本の「釣り」は釣果を気にする食と結びついた「釣り」と子供の遊びの延長のような「釣り」で、湖畔をバスボートで疾走しサングラスをかけて「フィッシュオン!」と叫ぶようなカッコいい「釣り」ではなかったんです。

やっぱりバス釣りの文化が入ってきた(根付いてきた)あたりからでしょうか。
ルアーと呼ばれる疑似餌は機能性はもちろんですが審美性も重要で、その審美性から釣り具におけるデザインの必要性とその認知を加速させた気がします。個人の感想ですが。

ダイワアパレルってなんぞや

年々釣り人口が減っているそうです。
ブーム時から支えていた趣味人も高齢化、趣味の多様化、そもそもの人口減少が原因と思われます。

ダイワも釣りだけでは永続的な成長が難しいと考えアパレルに力を入れ始めたそうです。
その辺りは少し前のガイアの夜明けでも紹介されていましたね。
釣竿に使われるカーボンを利用した折り畳み傘は他に類をみない軽さ、抜群の撥水を誇るセーター、それらは日本ファッション界の中心地の1つ、表参道のフラッグショップで販売しています。

また、ビームスとコラボしていくつかのセレクトショップでの販売も番組内ではまとめていました。
これは他社より優れた釣竿を!と同じフィールド内で競争するのではなく、自社のポジションや技術、価値を俯瞰して見て、上手く他フィールドへ転用した好例です。
まさにブランディング。
ダイワアパレルはもちろん、他分野からのアパレル展開は非常に面白いなと感じました。

さいごに

今回、記事を書くにあたっていろいろ見てきましたが「あれ?ダイワ精工じゃなくなってる!? 」という驚き。

2009年に「ダイワ精工」から「グローブライド株式会社」に替わってました。
知らなかったのですが、私が釣りに夢中だったころころから、テニスやゴルフにも展開していて、スポーツとしての釣りをかなり早い段階から(当然ながら)意識していたのだと思いました。

今回のDAIWAやD-VEC(アパレル)ブランド、そしてグローブライド社のブランディングは佐藤可士和氏が手掛けたそう。
社名を変えるブランディングって想像しただけで、ものすごい体力を使いそう。。。

基本的に言えることは、企業の成長や事業の継続を考えると、当然ながら若い消費者に合わせた施策が必要になってきます。

つまりは昔に比べてデザインの必要性が広く認知されてきている現代では、若い消費者(購買層)に目を向けていくこと、即ち企業がクリエイティブに比重を掛けることは正しい方向と思います。

ただ、間違っていけないのは、そうした時にオシャレなものを作ればいいんでしょ?ではなく、ブランド戦略をしっかりと練り、ブランディングディレクターやクリエイティブディレクターを招き入れること。
ダイワはファッションを選びましたが、どの企業にも当てはまる再現性のあるものではないということ。

まずは自社(自分)を知ることが初めの一歩となるのです。

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