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コロナ禍でも選ばれる会社になるにはブランディングが必要だと言う記事を前に書きましたが、

それだけだとコロナ危機時での生存戦略でしかなく、ブランディング(ブランド戦略)が必要とされる理由としてはちょっと浅いのかなと。

という振り返りもあって、今回はブランディングが必要な理由を別アングル(時代ベース)で書いてみたいと思います。

それにあたり、企業がブランドを作る際の考え方の変化も交えた方が分かりやすく、その変化は歴史をかなり絡んでくるので、それを絡めていきたいと思います。

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敗戦国の日本が劇的な成長を遂げて、先進国のトップに躍り出た時代があったんですよ

さて、早速ですが、第二位世界大戦の敗戦で何もかも失った日本は、ご存知の通り、1960年代に高度経済成長と呼ばれる超成長を遂げ、一気に世界経済の中心に躍り出ましたよね。

なんでそんな大躍進を遂げられたのかな、と考えると結局のところ、諸外国から「働きすぎの日本人」と言われるほどに働いていたからだと思います、普通にそんな時代でした。 

ただ、何の目的もなしに多くの日本人が寝る間も惜しんで働ける訳もなく、やっぱりそのモチベーションの源泉というのはしっかりあって、もう圧倒的なハングリー精神ですよね。

全てを失ったんですから、それを取り戻すために働きます。

当時の生活から読み解くと、冷蔵庫やテレビ、エアコンなど、日々の生活がより便利になるもの、外国にあって日本に無いもの、これまでの生活に無かったものを「所有すること」がステータスで憧れだった時代です。
それ自体に価値があり、モチベーションの源泉はシンプルで足りていないものを購入するためでした。

製品を提供する側の企業は、消費者が欲しがるものを「より大量に、より早く製造する」ことを一番の目標としていました。
作ったら作っただけ売れる時代ですからね。

この時代の製品はそれほど性能も良くなかったらしいです。
輸入されていなかったのが救いで、国外のもののほうが安くて性能が良かったようです。

この時代は多くの製品から選べるほど、企業(メーカー)も育っていなかったと思うので、もちろん丈夫であることは大前提でしょうが、生産体制が一種のブランドだったのかもしれません。

私が過去に勤めてきた会社は割と、その当時の想い?が残る会社だったのでわかるんですけど、工場的な考えなんですよね。

知識労働ではなく、飛んで来た球を正確に打ち返す日本人の持つ勤勉さが非常に工場向きで、当時求められていた体制に合致しています。

所有する時代から機能が求められるの時代へ

その結果、日本は先進国と呼ばれるようになって、「メイドインジャパンは憧れの証」、「日本のメーカーは憧れの的」になりました。
今でも言われる「メイドインジャパン」はこの頃から始まっていますよね。
中国製は安いが壊れやすい、日本製は丈夫だがちょっと高い、壊れないのが日本製のブランドでした。
日本人の生活も豊かになり、モノの所有自体は当たり前になってきました。

もう行き渡っちゃたんですよね、各家庭に。

製品製造の根幹である「より高性能で、よりコンパクト」は日進月歩で行われていましたが、所有することが当たり前になると、既存の機能を組み合わせていくこと、より多くの機能が搭載されていることが徐々に求められてきました。

電卓付きそろばん、ゲーム機付きテレビなどは失敗?に終わりましたが、ガラパゴスと揶揄された日本の携帯電話のように、電話帳やカメラ、Eメールに赤外線通信、万歩計、着信音編集など、多くの機能が盛り込まれたものは、日本人に長い間愛用されていました。

各メーカーが自社独自の機能を持たせることに躍起になっており、「デザインと言えば~」、「カメラ性能と言えば~」と、独自のオプション機能がそのままブランドを表している状態で、日本人の技術を揶揄する言葉でよく言われる、「1→100」を地でいく方向性だったと思います。

私もそうでしたが多くの消費者が、携帯電話のサイズやカメラの解像度、多機能の魅力に夢中になっていましたね。

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スマートフォンの登場と爆発的なヒットという名のビッグウェ-ブ

そんななか、AppleからiPhoneがリリースされました。

後発のアンドロイドを含め、スマートフォンの登場で人々の生活は一変し、想像を超えたあらゆること、たくさんのことが出来るようになり、私たちの生活に無くてはならない存在になりました。

最初は絵文字がどうだとか、ショートメールがどうだとかありましたが、その便利さが拡がると多くの人が購入に踏み切りました。
今では1人に1台は当たり前、人々は知りたい情報がいつでもどこでも手に入る環境を手に入れ、欲しかった機能や「あったらいいな」はアプリストアに既に存在しています。
機能や性能、精度の向上は日々行われていますが、私たちは既に多くのものを所有していて、多くの機能にも満足していました。

「使いやすい」は標準装備で、代わりの製品はいくらでもあるのが現代です。
ですので、徐々に消費者が選択する理由が「機能」や「性能」ではなく「意味(理由)」へと変わっていったのです。

選ばれる意味(理由)をスターバックスから学ぶ

外国のスタバの写真です

選んでもらうには、その製品を選ぶ「意味(理由)」が必要です。

よくブランディングの好例としてあげられるのが、スターバックスコーヒーです。

アメリカシアトル発のスターバックスですが創業当時はコーヒー豆焙煎の会社でした。
現CEOであるハワード・シュルツが出張先のイタリアで、エスプレッソバーの中心としたコーヒー文化に感動し、自国シアトルで同じようなコーヒー文化を根付かせられないかと考えたのが始まりです。

サードプレイスカフェと言われている、自宅でも会社でもなくフラっと立ち寄れてリフレッシュできる第3の場という価値はこれまでにないものでした。

どの街にも既に存在していたコーヒーショップが、世界規模に展開するコーヒーチェーンに育ったのは、サードプレイスという新たな価値で上手くブランド構築できたこと、そして徹底したブランド管理にあると思います。

スターバックスは大規模な広告を採用しておらず、お店の前に少し看板があるのみです。
商品が入っている紙袋や街行く人が持つカップやタンブラー、ガラス張りの店内にはおしゃれな内装と寛ぐお客さんが見えます。

それら全てがスターバックスの広告でありブランドなのです。

味はもちろんですが、スターバックスでMacBookを開いてコーヒー片手に仕事をするのが都会的でかっこよく、選ばれる理由の1つなのです。(日本ではサードプレイスというブランドでなく、このような価値で根付いている印象です)

少し前までは鳥取県にスターバックスはありませんでした。
そのことで揶揄されたり、出店が決まった際はちょっとしたお祭りになったり、スターバックスの持つブランドが現象を作り、人を動かした 例と言えます。

必要最低限の「機能(コーヒーでいうと味)」が備わっているのは大前提ですが、成熟した市場から選んでもらうには、お客様が選ぶ「意味(理由)」が存在しているかが鍵になると考えます。

ただひたすらに数を作れば良かった時代があり、特別な機能や新しい組み合わせを求められ時代があり、今は選ぶ意味(理由)が求められる時代になったのです。

時代によって求められるモノが変化し、ブランドも変化が必要になったのです。

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