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俺はデザイナーになるぞー!!!!
デザイナーになりたいんだぜー!!!!!
Photo by Husna Miskandar on Unsplash

早速ですが、就職活動とか転職活動って得意ですか(でした)?
就職や転職のときに必ず発生する、終わりの見えないポートフォリオ作りとか、あの忌々しい面接ってイベントも含めた、なるべくならやりたくない活動No.1のアレです!

たぶんこれが嫌で就職や転職を諦めている学生や社会人そしてデザイナー未経験の人、とても多いと思います。

冒頭からこんな感じなので容易に想像はできると思いますが、私はめちゃくちゃ苦手でした。

今思い出しただけでもこっぱずかしい気持ちになるくらい良い思い出がありません!
新卒学生の就職活動や未経験からの転職活動なんて、さらにハードルが上がってとっても難しいです。

特に未経験だと自分を推し量る手段っていうのは経験上なかった訳ですからね。
未経験というのは学校や自分の中だけで価値を磨いてきていて、実際に表には立ってない状態ですから、なおさらです。
練習と試合の違いというか。。

さて、そんな苦手意識満載だった私(特に学生時代)ですが、今では制作会社でデザイナー採用の面接官をやっているんですね、一応、統括している身なので。
本当に不思議な感覚になります。

いつも「この面接に当時の私が来たら」と妄想し「まあ、採用しないよなぁ」という答えを出しています。
なぜなら、いざ面接する側の立場になってみると「そういうことじゃないんだよなぁ」って思うことが結構多いからです。
面接官の知りたいことと、応募者から見えることが一致していないんですね。

今回は、現役デザイナーで面接官の私は、学生やデザイナーのポートフォリオ(作品集)のこういうところを見ているよ!ってのを書いていきます。
18年くらい前の私(とポートフォリオ)への供養も含めて。では!

※あくまでも私が面接官として感じた内容になっています。
この通りに挑んでも不採用はあるので、自己責任でお願いします。
※転職者は何を求められているかわかると思いますので新卒学生向けエントリーです。

面接編はこちら

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課題説明とアウトプットに至った経緯を伝える

学生や未経験者のポートフォリオを見ていると、紙に完成したアウトプットだけが掲載されていて、「どんな課題」で「何を考えて」作ったアウトプットかわからないことが多いです。

例えば、アイスクリーム屋さんのポスターを作る学校課題があったとして

  • お店の売りはなに?(種類?材料?日本初上陸とか?)
  • 高級?それともリーズナブル?
  • ターゲットは若者?ファミリー?マダム?

など、アウトプットのデザインを決める要素は実に盛りだくさんです。

デザインはクライアントの課題を解決する手段であるにも関わらず、その課題の説明がない状態でポートフォリオを見せられても、評価できるのは目の前にある「絵」だけになります。

もちろん、そのビジュアルを見ただけで実力は見て取れるのですが、学生や未経験者の場合、今の実力よりも将来性を見ますし、技術(デザイン力)よりも、どのように考えてアウトプットに至ったかを重要視します。

「課題をちゃんと理解し、解決方法としてデザインする」という考え方や、課題を理解してからデザインするといった順序は、一度間違ったフローで定着してしまうと、何十年経っても抜けなかったりします。
(これを取り除くのに時間が本当にかかるので、間違ったフローでデザインを覚えてしまった人をまず採りたいとは思いません。)

もし、説明が抜けているポートフォリオを作っていたり、説明する行為がどこにもなかったのであれば、どんな方法でも良いので面接官に伝えることが大切です。

なによりこれはデザインの基本なので、デザインを課題解決ではなく醜悪をジャッジするだけのものと学んできた学生や未経験者は、残念ながらここで弾かれます。

この辺のことは下記の記事に書いています。

もちろん学生や未経験者が悪い訳ではなく、学校がポートフォリオの作り方をもっとしっかり教えるべきなんですが、デザイナーとして働いたことがない先生も中にはいるので、なかなか難しいですね。

ポートフォリオはデザインスキルを見せるための重要な武器であるものの、そのポートフォリオ自体のデザインも同じく重要です。
ですが、ポートフォリオの作り方や見せ方にこだわるあまり、ポートフォリオが何のために必要かという当たり前がおざなりになっている人を結構な数みてきました。

ポートフォリオは学校の課題と異なり自由に作れるので、作りたいデザインのために情報を自分次第で削ることも出来ます。
ただ、伝えるべき情報がみ見る側からわからなくなっては本末転倒です。

また、ポートフォリオをパラパラめくっていく面接官のタイプもいれば、じっくり眺めるタイプ、都度質問するタイプなど、いろんな面接官がいると思いますが、そのいろんなタイプに対応できるように、予め作っておく準備も大切なスキルだったりもするので、おすすめです。

学校の課題だけじゃなく自主制作も持っていく

残念ながらデザインの仕事は、デザインを好きじゃないと続かない仕事で、好きじゃないと伸びない仕事です。

これはデザインを生業としている全員がもれなく思っていることだと思います。

学校によっては課題が多くて、自主制作に時間を割けない学生もいると思いますが、デザインが好きかが最もわかりやすく見えるのが、学校課題とは別の自主制作物です。

外から見ると一見華やかに見えるデザインの世界ですが、血と汗で成り立っている部分がかなりあります。

そういった局面でも踏ん張れるかは、シンプルにその仕事が好きかどうかだったりします。
そして好きな人ほど長く続くし成長が早いですからね。

そういった意味では社会人として就職してから夢を諦めず、全くの未経験からスクールに通って転職を目指す人は、ある意味本気と受け取れますね。

未経験で入ってきた人の方が学生よりも根性があるな、と正直思うことは多々あります。

あと学校課題だけだと圧倒的に作品の点数が少ないですよね。
それに加え、どうしても課題の設定(要件)が緩々で、学校の課題だけでは、会社側が採用/不採用をジャッジできる一連の作品集は完成しません。

どの学校も入学してしばらくは、基本的なカリキュラムばかりで、見せられるような作品数も増えないと思いますしね。
1年生の頃の基礎演習をポートフォリオに挟んで持ってこられても困りますしね。。。

面接官である私の場合、一定の制作レベルは求めますが、正直1つでも良いと思えるものがあれば、その他5作品がいまいちでも、推しますね。
作品点数はその確率を上げます。

ただ、数を稼ぐために作成したと見抜けるようなレベルを持っていっても、入社後に苦労するだけですので、あくまでもデザインが好きな人は、自主制作も持って行ったほうがいいよってことです。

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自分の得意な表現に固執しない

学校の課題も提出期限は当然ありますし、作品の善し悪しは成績に繋がると思うので、自分の得意な感じで作成する人が多いです。

もしかすると、「私のデザインはこれだ!個性だ!」と思って作っているのかも知れませんが、個性は意図して作り上げるものではありません。
勝手ににじみ出るものです。
「先生!ウチの商品をあなたのデザインで売ってください!」のような場面は現実ではなく、そもそも主役はデザイナーではなくデザイン対象なのです。

また、自主制作物も自分で好きなように要件自体をコントロールできるので、なかなか得意からの脱却は難しいと思います。

最近はイラストを描ける人が多くて、それ自体はとても良いことなのですが、どの課題の作品にも得意としているアニメ調のイラストが描かれていて、クライアントの商品や広告がオリジナルキャラクターのためのキャンバスになっているのが見て取れます。
このような作品が相対的に多い人は、なかなか採用に結びつきません。

要件をしっかり読み解き、「だったらこういうデザインやイラストにしないとな!」と考えられることが必要です!

パクリでなく学びが見える

こんな面接は嫌だ!カフェで面接編
カフェで面接とか周りの目が気になるからやめて欲しいですよね。。。
Photo by Maranda Vandergriff on Unsplash

現代は私が学生だった時代より、デザインを学びやすい時代だと思います。
昔みたいに値段の高い洋書を買ったり、バイトで潜り込んでテクニックを目で盗む等しなくても、インターネットには参考となるデザインがいくらでも転がっているからです。

従って、学びやすい時代ではありますが、パクりやすい時代ともいえます。
ポートフォリオに関しても、デザインを真似するだけでそれなりにスキルがあるように見せられるからです。

ただし、残念ながら私のような面接官はこれを簡単に見抜きます。
プロはそれ以上に多くの作品を見ているからです。

「これどっかで見たなぁ」もあれば「あのサイトのパクリじゃん」みたいに全部わかっちゃったり。
なので、あくまで勉強の参考として利用するスタンスが正解です。

自分の理想とするアウトプットに限りなく近い場合は、「なぜ良いと感じるのか」を考え、読み解き、その理由を自分なりの表現に落とし込むことです。

シンプルに自分で考えて、自分で出した答えを自信を持って伝えれば良いと思います。
もちろん、少なからず一定の技術力をもって表現することは必要ではありますが。

頑張ってくださいー。

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